「家守(やもり)」 歌野晶午 カッパ・ノベルス
 「家」をテーマにした連作?短編集。家に対する人の妄執が殺人事件を引き起こす。この場合「家」というのは家庭だったり共同体だったり生活だったりするんだと思います。
 やっぱり歌野さんは巧い。そして未だにトリックが地味なのか派手なのか分からない。トリッキーなんだけども派手という訳でもないし。うーん?
 この中の「埴生の宿」って短編が一番好きだな。伏線がしっかり張られてて。読んでいく内にいちいち腑に落ちて。ラストもステキです。