視界

「左眼を忘れた男 I wanna see you」 浅暮三文 講談社ノベルス

気が付けば病院のベッドの上。指ひとつ動かせない身だが、なぜか外の風景が見える。どうやら後頭部を強打され、左眼が眼窩から飛び出し彷徨っているらしい。平凡なサラリーマンに何が起こったのか。犯人は誰?左目はどこ?

 何だこの話は?まずミステリなのかファンタジーなのかもよく分かんない。西澤保彦さんみたいなSF的設定のミステリかと思うとそうでもないし。
 とにかく飛び出した左眼目線で話が進む。眼球なんで自分で動けません。赤ちゃんに拾われたり。猫に食われそうになったり。眼球なんて直径数センチの球体です。そこから見える世界ってのはオモシロイのだが。